はじめに|『畑のつち曜日』が目指すもの

2026年4月11日(土)。愛知県岡崎市にて、独自の土づくりにより循環型農業を実践する農業法人「山田農園」が運営する、年間を通して、有機野菜への理解を深めたり、農業の実態を把握するための体験プロジェクト『畑のつち曜日』がスタートしました。

プロジェクトの企画・運営する協力団体〈ONE RIVER〉の前田です。

当プロジェクトは全7回の構成で組まれており、個人・組織・社会の3つの健康バランスを整えることを目的に、持続可能な社会づくりを目指した農業体験プログラムです。

有機農業に取り組んで5年を迎えた山田農園から、これまで実践してきた有機農業の取組みや・それら農法の普及、さらにはその先にある「農のある暮らし」を提案、啓発していくことを目的に実施しています。

初開催となる体験プログラムにも関わらず、2026年度は総勢9組(25名)の企業や個人の方々にご参加いただき、有機農業への意欲関心が伺えたことに、主催者一同、とても嬉しく思います。


プログラムの前日は大雨に苛まれるも、迎えた第1回プログラム当日。天気が崩れることもなく、岡崎市高隆寺町にある〈山田農園畑のカフェ〉の自然豊かな田んぼの広がる屋外で無事に開催することができました。本レポートでは、当日の様子を、写真とともにご紹介できればと思います。

オープニングトーク|日本農業の実態・有機栽培の可能性・循環型農業について




第1回プログラムでは、プロジェクトの全体説明、山田農園の取組みや有機農業をテーマにしたオープニングトークに加え、畑の作業(とうもろこしの種まき)を実施しました。

オープニングトークでは、プロジェクトの主催である山田農園代表 山田健一さん、山田明日香さんに加え、野菜づくりの講師の金森昭憲さんより、山田農園の有機農業の取り組みや、農業の未来に向けた想いなどをお話しいただきました。


はじめに、登壇者それぞれが野菜づくりに興味を持ったきっかけ、日本の農業における実態、有機野菜の特徴や実践する中で感じる課題感などをお話しいただきました。実際に自分たちの身の回りの生活に関するお話しを伺うことができ、とても有意義な時間でした。




また、お話の中から、野菜も生き物であり、製品としてスーパーに並ぶだけの食材ではなく、種をまき、芽が出て、やがて育った実を我々生物が食すという自然のサイクルを改めてふり返ることができました。


実際に有機野菜を育てて、身を養っていくことはまだまだハードルが高いかもしれませんが、普段何気なくスーパーで買い物をしているところから意識を変え、有機野菜の販売されているお店に出向き、手に取って変えてみるなど、いま自分にできることから始めていくことの大切さを感じる。そんな時間となりました。

有機野菜を用いた昼食は、素材の美味しさが光る


昼食のお時間には、山田農園で採れた野菜やお米を使ったお食事をご用意いただき、参加者の皆さんと一緒にいただきました。

お食事には、レタスやケール、スナップエンドウなどを使ったサラダスパゲッティや、ツヤツヤふわふわのお米を使った鮭のおにぎり、瑞々しいイチゴのパフェをご用意いただき、何よりもまずは食材を身体で摂取するところから有機野菜への取り組みを学んでいきました。

有機で作られた野菜というのは、下手に味付けをしなくても、素材そのものに美味しさが詰まっており、参加者の皆さんも喜んでお召し上がりになられていました。

とうもろこしの種まき作業で農業の実態に迫る


昼食を終え、また一歩、有機野菜への理解が深まったところで午後からは畑の作業(とうもろこしの種まき)を実施します。




野菜づくり講師の金森さんと、技能実習生として来日されているインドネシア出身のヨガさんの指導のもと、とうもろこしのタネの特徴や、種まき培土、発芽のプロセスなど実をもって学ぶことができました。

また、山田農園では野菜づくりの他に、お米づくりにも取り組んでいることから、そのお米づくりで発生する「籾殻(もみがら)」を蒸し焼きにした「燻炭(くんたん)」を、とうもろこしの種を植えた土の上に被せることで、肥料として資源を循環させています。このような循環型農業の取組みを体験を通して、知ることができたこともとても良い機会となりました。


最後に|参加者さんの声からみるプログラムの価値

最後に参加いただいた方の声を一部ご紹介して、第1回プログラムのレポートとしてまとめにしたいと思います。

「種から触れることができ大袈裟だけど命の大切さとか、食べることができることへの感謝を感じることができるのかなと思いました」

「このような取り組みが広がることで、農業をはじめとした一次産業の活性化だけでなく、社会全体にとっても良い循環が生まれるのではないかと感じました」

「有機農業にかかるコストや収穫量の問題、販売する場所、価格面などたくさんの課題を知ることができました。みんなが有機野菜を買い食べることが当たり前の世の中になったらと思います」

上記意見にあるように、プログラムを通じて、参加者の皆さんの有機農業への理解や関心が高まったことに大変嬉しく思います。そして、山田農園による有機農業(循環型農業)の実践が単純な農業という枠組みを超えた、社会全体へのアプローチの一環として捉えていただけたことにこのプロジェクトの意義を実感することができました。

畑のつち曜日は、これからも続いていきます。
今回実施した畑の作業が、次回どう変化していくのか。そして参加されている方々の気持ちや行動がどのように変化していくのか。すでに次の活動が待ち遠しく思います。(前田)



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