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【開催レポート】そこにはどんな未来が待っているのか!?長時間洪水予測ワークショップの運営をお手伝いさせていただきました!
2025年12月19日(金)に、名古屋大学准教授中村晋一郎先生よりご依頼いただき、長時間洪水予測ワークショップの運営をONE RIVERでお手伝いさせていただきました。現在は気象庁より提供されている、最大6時間先までの洪水予測情報が、最新技術を駆使することによって将来的に24時間以上先の予測情報の提供が可能になると言われています。今回は乙川を舞台に、もし長時間洪水予測技術があったらどんなことができるか?それによってどんな風に風景が変わっていくか?を防災の観点ではなく河川活用の観点から考えるワークショップを行いました。
かねてより親交のあった中村准教授より、民間で積極的に河川活動を行っているONE RIVERにぜひ!とお声がけいただけたことを大変嬉しく光栄に思います。本レポートでは、まだ見ぬ未来を想像し、みんなでわくわくした当日の様子をご紹介します。
ワークショップには、愛知県や岡崎市役所、乙川の河川管理事業者などの河川を管理する立場の方と乙川でSUPや舟などの事業を行う方25名ほどのみなさんにご参加いただきました。
中村先生からご挨拶の後、4つの班に分かれてグループワークを行いました。横軸には何時間前に予測が出るかという時間を、縦軸にはその予測の精度を記入した模造紙に、この技術が導入されたらやりたい事業やおもしろいアイデアを付箋に書き、その内容が何時間前にどの程度の精度があれば、実行できそうか。を考えて縦軸と横軸の交わるところに付箋を貼っていきます。
「河川敷に河川敷のアクティビティの道具を常設」「夏はパラソルを置く」「テラスを常設させて飲食店を実施」
といった現実的なものから「川を使って通勤する」「川辺の中州でテントを張る」というような驚くような意見も出されました。また、予測ができるのであれば、「鮎や鳥の観察会」や「洪水前に川のゴミを拾う」「水位を観察する」といった洪水の前後に楽しむ企画もできるのではないかと、これまでには考えられなかった川という環境を使った活動のアイデアも。仕事の時の雰囲気とは少し違い、わきあいあいとそれぞれの立場で乙川でやりたいことはもちろん、一市民としてのアイデアや楽しみ方が出てきて、終始和やかな雰囲気で進みました。
ワークショップの最後には各班の発表。高精度、長時間に意見が集中する班もあれば、まんべんなく付箋が貼られている班もあり、それぞれの発表で出たアイデアに感心しあいながら聞き、自然と拍手が起こる分かち合いの時間となりました。
ワークショップ後には、ゲストとしてお呼びした全国の水辺で活躍されるハートビートプラン泉英明さん、水辺総研 岩本唯史さんと主催者である名古屋大学准教授中村晋一郎先生の3人で「長時間洪水予測技術がもたらす未来について」をテーマにトークイベントを行いました。各グループでのワークで得られた気づきや発見、社会実装に向けて考えられる課題とそれに対するアイデアなどの意見が出されました。そして、この技術を、問題を解決してくれる道具としてではなく、管理者と事業者、市民のコミュニケーションツールや対話の時の情報の一つとして活用することで「川と人との関係性」を結びなおせるのではないかという結びでトークイベントを終えました。
ワークショップの事前インタビューから本事業に関わらせていただき、これまで10年近くフィールドとしてきた乙川について、ともに川と向き合ってきた関係者と改めて語り合い、未来を夢見る時間はとても有意義なものでした。長時間洪水予測技術は、まだ実装まで少し時間がかかりますが、この技術は人と自然の関係を新しいステージに連れていくのではないかとワクワクしています。その検証の地として乙川を選んでいただけたことをとても光栄に思っています。
貴重な機会をご一緒させてくださった名古屋大学中村研究室のみなさんと、ワークショップに参加してくださったみなさまに改めて御礼申し上げます。楽しい時間をありがとうございました。
長時間洪水予測技術について詳しくはこちらをご覧ください。
技術洪水を災害にさせない社会へ
(石原)